それぞれのよさ②
すっかり日も長くなりましたね。
雨量が増え、湿度が高くなるこの時期は、カファの性質が高まりやすく、心身共に重だるくなりやすいので、
なるべく活動的に生活することを心がけましょう。
前回の続きで、今回はピッタについて少しだけ書いてみます。
ピッタは火。
と、よく言われていますが、私は太陽という表現の方が気に入っているので、ピッタを太陽でイメージしています。
火は軽さ、熱さ、やや油性、上に向かうという特徴を持っています。
火の性質を持つピッタ体質の特徴として、勇気、チャレンジ精神、指導力、向上心、信念というものがあります。
火は知性を表し、原始より、火を扱うことは知性の象徴とされていて、インドやスリランカでは今でも、何か、伝統的なことを学ぶ前の儀式の中で火を灯すということを行います。
火はひたすらに上を目指して燃えていきます。
決して下に向かうことはありません。
そして、火はすべてを浄化すると考えられているため、とても神聖なものとして扱われています。
インドやスリランカでの食物のお供え物、プラサードは、生よりは焼いたもの、焼いたものよりは揚げたものの方がより清められているという考え方もそこからきています。
どんな困難があっても、それを燃料にして、内側の火をますます燃やし、信念を持って勇気と知性を振り絞って乗り越えていく、そんな姿がピッタ体質の特徴です。
それが、指導者とかリーダー体質と言われる所以です。
ぼろぼろになりながらも、恐れず、先陣を切って進んでいくことに歓びを見いだせるということだと思います。
その勇気ある姿に、周りの人たちも自然についてくることで、ピッタ体質の人は必然的にリーダーになっていくのだろうと思います。
そして火はとてもあたたかい。
太陽は万物を平等に照らして温めてくれます。
太陽のように、時にあたたかく、時に熱く、勇気を盾にした優しさがピッタ体質の生命力だと思います。
私たちひとりひとりの中に必ずある、カファ、ヴァータ、ピッタの質。
それぞれのバランスは、ひとりひとり違いますが、この3つのそれぞれのよさを必ず内側に持っているのです。