蘭華寺 Sri Lanka Pansala
今日は中秋の名月。
空もすっかり晴れてお月さまが綺麗ですね。
お月見や月光浴にはピッタリな心地よい空気を感じます。
今日は朝から千葉県香取市にある蘭華寺に行ってきました。
スリランカでは満月の日はお寺に行きます。
以前もブログでお伝えしたのですが、スリランカでは満月の日にお寺に行き、坊さまのお話を聞いたり、瞑想をしたり、ダーネ(お布施)の供物の食事をみんなで一緒にいただいたりします。
今日はハームドゥルオ(坊さま)に色々なお話を聞くことができました。
オレンジジュースをいただきながら、とてもわかりやすく、なんでもこころよく教えてくださいます。
アーユルヴェーダは、その昔、スリランカではハームドゥルオが人々に施したのが始まりでした。
ハームドゥルオは薬草を用いて病気を治癒するだけではなく、日本で言う寺子屋のような場所で、子供たちに勉強を教えたり、ブッダの教えを道徳のようなものとして教えたり、ということも行っていました。
今でいう医療と福祉と教育を担っていたのです。
そう考えると、この医療と福祉と教育に大切なものは何なのかが見えてくるような気がします。
今でもスリランカには、そのように活動をされているハームドゥルオがいるとのことでした。
とても大切なお経本も、実際に手に取ってもいいとのことで見せてくださいました。
ブッダが実際に使っていたというパーリ語をシンハラ語で書いたものです。
表紙はピッタラ(真鍮)でできていて、中身はタルガサ(植物の葉)で作られた紙です。
奥に見える紐のようなものは、夜通しピリット(祈祷)を行う時に使用するものです。
このお経本は、今も祈祷の儀式を行う際に実際に使っているもので、普段は祭壇に祀られているとても大切なものなのですが、お経本にお祈りを捧げたあと、笑顔で見せてくださり、ハームドゥルオのやさしさに触れ、温かい気持ちになりました。
そして、この蘭華寺には、特別な菩提樹の木があります。
インドのブッダガヤーのスリーマハーボーディ寺院の菩提樹の下でブッダが悟りをひらいたため、ブッダガヤーは仏教の聖地の中でも特別な聖地とされています。
その特別な聖地の菩提樹、スリーマハーボーディの分け木が、紀元前3世紀にインドからスリランカのアヌラーダプラに運ばれ、植樹されました。
人の手によって植樹された最古の樹木と言われているそうです。
ハームドゥルオのお話によると、ブッダガヤーのスリーマハーボーディは仏教弾圧の時代に一度切られてしまったのですが、アヌラーダプラのスリーマハーボーディは当時のオリジナルの木の子孫だそうです。
そのアヌラ―ダプラにある子孫の木から育てられた分け木を再びブッダガヤーに植えたものが現在のブッダガヤーの菩提樹の木だそうです。
スリランカのアヌラーダプラもインドのブッダガヤーと同じく、スリランカでは仏教の特別な聖地とされています。
蘭華寺にある特別な菩提樹とは、アヌラーダプラのスリーマハーボーディの分け木が植樹されたものです。
その菩提樹にお祈りをさせてもらおうと葉っぱに触れると、小さなかえると小さなかたつむりが葉っぱの上に静かにちょこんと座っているのを見つけました。
そのかえるとかたつむりを喜んで笑顔で見つめるハームドゥルオーと私。
なんだかとっても嬉しくなりました。
SABBE SATTA BHAVANTU SUKHITATTA
Let all living beings
be always happy and kind.
生きとし生けるものが幸せでありますように