アーユルヴェーダの食事①
食事=生命
食事=栄養、エネルギー、長寿、免疫力
食事の時に大切なこと
①消化の火(アーユルヴェーダでは氷で冷やしたものは消化の火を減弱させるため禁じている。冷たいものとは常温のことをいう)
②食事の量
③時間(一日のうち10:00~14:00が一番消化力の上がる時間帯、18:00~22:00が一番消化力の弱る時間帯、22:00〜2:00は日中に摂った胃の中に残っている食物を消化代謝する時間帯。消化力は太陽の影響を受けているので夜間の消化力は日中に比べて落ちる)
どんなに栄養があるものを摂取しても、体にいいと言われるものを積極的に摂っても、消化の火(消化力)が健全に働き食べたものがきちんと消化され、代謝(消化された物の栄養液は体内に吸収され、老廃物は体外に排出される)されなければ、消化されないままの未消化物は老廃物にもならずに未消化のまま体内に溜まっていき様々な病気の原因となる。
カフェインの摂取、喫煙もまた未消化物を増やす原因になる。
食事は体をつくるものであると同時に壊すものでもある。
消化力を上げることと、消化力に応じた食事を摂ることは最も重要なこと。
それがあって初めて食物の持つエネルギーを取り入れることが可能になる。
食事の直後の控えること
・性行為
・入浴
・しゃべりすぎ
・睡眠
これらは消化、代謝に悪影響を与える(未消化物を生み出す原因)
食養生のポイント
①食事中は食事に集中
②食事の量は腹三分の二(胃の中を満杯にせず消化がスムーズに行われるように必ずスペースを作っておく)
③規則正しく消化力に応じた食事をする
④食事は適当にゆっくりとよく噛む
⑤六種類の味のものをとる(食べ合わせに気をつけること)
六種類の味(六つのラサ)
①甘味→地と水の要素‥カファを増大させ、ヴァータとピッタをバランスさせる
②酸味→地と火の要素‥カファとピッタを増大させ、ヴァータをバランスさせる
③塩味→水と火の要素‥カファとピッタを増大させ、ヴァータをバランスさせる
④辛味→火と風の要素‥ピッタとヴァータを増大させ、カファをバランスさせる
⑤苦味→風と空の要素‥ヴァータを増大させ、ピッタとカファをバランスさせる
⑥渋味→地と風の要素‥ヴァータを増大させ、ピッタとカファをバランスさせる
ドーシャには「同じ性質のものが同じ性質のものを増やし、反対の性質のものはバランスさせる」という法則がある。
アーユルヴェーダでは、特例を除いて、一つのドーシャが極端に増えすぎた状態をアンバランスといい、その増えすぎたドーシャを減らしバランスさせることがアーユルヴェーダの食事の重要な目的のひとつ。
次回は、六つのラサの具体的な内容とドーシャ別の食事内容について少しだけ書いてみようと思います。