アーユルヴェーダにおける『マッサージの基本理論』
スリランカで、
現地ドクターから学んだアーユルヴェーダにおけるマッサージの基本理論です。
スリランカの伝統医学としてのアーユルヴェーダでは「どんなにお金があっても健康は買えない。グローバリゼーションの危険性として、たくさんのいらない情報があるため、迷い汚染されている。」と訴えます。
〈マッサージの二つの意味〉
①タッチすること
②揉むこと
マッサージは人間だけでなく動物にも施されるものである。動物は木や石や土などに体をなすりつける習慣がある。
それもひとつのマッサージである。
〈セラピストにとって施術時に必要なこと〉
・クライアントの既病歴を知っておく必要
・現在の病状や体調を知っておく
・施術者の手は温かくやわらかいものでなければならない
・アーユルヴェーダの基本を知っておかなければならない
・爪は短く保つ
・正しい姿勢とポジショニング
・クライアントの正しい体位。体重が均等にかかるよう寝かされる必要性
・マッサージは触れることが一番大切
・人間の体の組織の理解
・マッサージトリートメントのリズムの重要性
・マッサージの時間はクライアントに合わせて変えていくもの
・強いマッサージは毎日行うことをすすめない
・クライアントに痛みを与えてはいけない
・エフルラージュ(軽擦法)で始まり、エフルラージュで終わることが必要
・温かい環境で安心してクライアントが受けられるよう整えてあげる
・安心感と信頼感を与える
〈期待できる効果〉
『Jara=老化防止の効果がある』
『Srama=疲労を回復してくれる』
『Dristi Prasad=視力を与えてくれる』
『Pusti=体に栄養を与える』
『Ayus=長寿』
『Svapana=安眠』
『Dardhya=筋肉の強壮』
西洋のマッサージは、ベースオイルやヴァセリンなどを用いますが、アーユルヴェーダは薬用効果のあるオイルなどを使用するため、より、そのオイル自体に効果を期待できるものであるという特徴があります。
※セラピストがクライアントの体に与える圧に対して、クライアント自身に「出す力」が無いと揉み返しのような形として現れることもあります。
〈静脈瘤について〉
初期の段階では可能。早いうちに行うことで逆に症状を軽減することができる。但し、エフルラージュのようなソフトなもので行い、プレッシャー(指圧)やフリクション(強擦法)は禁止。
深刻な状態の症状の場合は悪化の原因になるため不可。その場合、医師が薬草を用いてトリートメントを行うことはあるが、一般のセラピストが行うことはできない。